ウェルビーイング思考

副腎疲労症候群からの回復と善き日常を目指す記録

本当に副腎疲労症候群?別の病気でないかまず検査しよう。私がした検査とは

今回の記事は、自身の症状を副腎疲労症候群と決めつける前に、まず他の疾患でないか検査したほうが良いですよ、というお話です。同様の主張は以下のSoyさんのブログでも述べられています。 dsj.hatenablog.com

副腎不全のみならず、全身の異常な疲労感や倦怠感、不眠、胃腸の不調などの症状は大きな病気の兆候の可能性もあります。副腎疲労症候群という症状は、私のこの記事の公開時点ではまだ医学的に認められた疾患ではありません。自身の症状が、医学的に認められた疾患ではないことを病院で検査して確かめて初めて、副腎疲労症候群の線を疑うことをお勧めします。

以下、私が副腎疲労症候群の治療を始める前にどんな検査を受けたかを紹介します。

1. 人間ドック

前回の記事「副腎疲労症候群の自覚症状とは?」で述べたような症状が出てまず、「自分はこのまま生きていられるのだろうか」、「何か重大な病気にかかっているのではないだろうか」ととても心配になりました。特に私の場合親族をガンで亡くしていることもあり、ガンの前兆ではないかととても不安になったことを覚えています。そこで、ひとまず全身をきちんと検査しようと思い、人間ドックに申し込みました。

人間ドックは病院によってさまざまなメニューがありますが、胃カメラ大腸内視鏡はやっておいた方が良いと思います。女性の場合は、子宮ガンや乳ガンの検査も受けておくべきでしょう。

人間ドックの結果特に重大な疾患は見つかりませんでしたが、以下がわかりました。

今思えば、いずれも副腎疲労症候群やリーキーガット症候群から生じてもおかしくない症状ばかりです…食道の写真を見せてもらったのですが、食道の中にカンジダ菌の白い模様がたくさんありました。医師は「まあこういう症状もあるという程度に捉えてもらえば良い。気にしなくていい」とおっしゃっていましたが、このカンジダ菌が私のカラダに悪さをしていたようであることが、後々の副腎疲労症候群の治療の中でわかることになります…。

人間ドックでカンジダ菌について言われた方は、副腎疲労症候群やリーキーガット症候群の線を疑っても良いかもしれません。

2. 甲状腺の検査

甲状腺疾患も、異常な疲労感や倦怠感を生み出す疾患ですので、検査しておくことをお勧めします。私は甲状腺専門の病院で血液検査とエコーを受けました。診断結果は「橋本病」。しかし、ホルモンの分泌量に異常はないので、当面は経過観察で大丈夫、まだ半年後くらいに検査しに来てください、とのことでした。日常生活で気をつけることは?と聞いたところ、「ヨウ素甲状腺に悪影響を及ぼすことがあるので、昆布をなるべく摂らないように」とのことでした。

橋本病については以下の解説がわかりやすいです。 www.ito-hospital.jp

3. 副腎の検査

私の場合、既に副腎疲労症候群の治療を始めた後だったのですが、副腎の疾患である可能性にケリをつけるべく、検査を受けることにしました。こちらもSoyさんのブログの以下記事を参考に、自宅から比較的近い距離にある内分泌科のある大学病院を見つけ、検査してもらいました。 dsj.hatenablog.com

検査の内容は安定採血。早朝に病院に行き、30分程度横になって安静にした状態で採血し、ホルモンの値を見るという検査でした。診断結果は「コルチゾールの値が非常に低い。疾患ギリギリのライン。おそらく日中帯は疾患のラインを超えている時間帯も多いだろう。詳しく検査するには1週間の検査入院が必要だが、入院して検査するような人は副腎に腫瘍があるような本当にひどいケース。あなたの場合はそこまでではないので、しばらく様子を見ましょう」とのことでした…。いまいち腑に落ちない説明でしたが、コルチゾールの値が低かったことから、やっぱり副腎疲労症候群的な症状なんだなと思いました。

病院で検査をして「異常なし」と診断されるのは、自身の症状の原因がなかなかわからないため苦しいものです。しかし、「この疾患ではない」とわかることは自身の症状を知るための大きな一歩でもありますし、重大な疾患を早期に発見できる良い機会でもあります。私も人間ドックで大腸ポリープを切除できていなかったら、ガンに発展していた恐れもあります。副腎疲労症候群専門の医療機関代替医療家さんに診てもらう前に、まずはきちんと病院で検査をしてもらうことをお勧めします。

副腎疲労症候群の自覚症状とは?

副腎疲労症候群の発症メカニズムや主な症状についてはさまざまな専門家が情報を発信していますので、この記事では、副腎疲労症候群の症例の一つとして、私が実際に自覚した症状を紹介します。

副腎疲労症候群は全身にさまざまな症状が出ますが、私の場合は以下のような症状で苦しみました。以下、発症時期ごとに時系列で整理してみます。時系列で整理すると、いつ頃から自身の体調がおかしくなってきたのかが見えやすくなるので、「副腎疲労症候群かも?」と思っている方はぜひやってみてください。医師や代替医療家さんに相談するときにも説明しやすくなります。

  • 2009年頃から
    • 肩、首のコリ、腰痛(その後数年にわたり、定期的に鍼治療や整骨院、カイロプラクティックなどに通うが、まったく良くならず)
    • 緊張性頭痛(ドクンドクンと、脈に合わせて痛む頭痛。頭の左側)
    • 便秘と下痢を繰り返す、ガスが酷く臭う(硫黄臭)などの、過敏性腸症候群的症状
    • 免疫力の低下を感じ始める。風邪を引きやすくなる、風邪なのに症状が妙に悪化する(39度の熱が1週間近く続くなど)、風邪がなかなか治らない(熱が下がった後、ほぼ確実に蓄膿症になり、完治まで1〜2カ月かかる)
  • 2012年頃から
    • 免疫力の低下をさらに痛感する。子どもの病気をことごとくもらう(おたふく、手足口病、ノロウイルス、ロタウイルスなど、子どもがなればほぼ100%もらってダウンする。しかも症状は子どもより悪化する)
  • 2014年頃から
    • カフェインが突然ダメになる(昼間にコーヒーを飲むと夜不眠症状に。コーヒーをやめる)
    • カフェインを抜いても不眠症状が出る(ほとんどが早期覚醒か中途覚醒。寝付けるが、夜中の1時〜4時頃に目が醒めてしまい、朝まで眠れないか、早朝に寝る)
    • 心療内科へ行き、軽めの睡眠導入剤や抗うつ薬を処方してもらい服用するが、完治しない
  • 2016年初頭から
    • 動悸(断続的に)
    • 体重減少(57kg程度あった体重が徐々に減っていき、最終的には49kg前後に。ロタウイルスなどの急性胃腸炎の影響もあり)
  • 2016年7月頃から
    • 異常な全身倦怠感、異常な疲れやすさ(ふとんからまったく起き上がれない、トイレに起き上がるだけで精一杯、つたい歩きでないと歩けない。この頃から仕事を休みがちになる)
    • 耳鳴り(ライヴ後にキーンとなるような耳鳴りが続く。静かな場所ではかなり気になる)
    • 息苦しさ
    • 若干のうつ的症状(やる気が出ない、イライラするなど。ただし、本当に若干。心療内科でうつ病ではないと診断された)
  • 2016年8月:ついにダウン。休職…。
  • 2017年4月頃から  * 左あばらの下の方から左脇腹にかけて、左背中の痛み(場所的には副腎や腎臓があるあたりの痛み)

その後代替医療家さんに診てもらった結果、これらの症状は以下が原因だとわかりました。

  • 重度の副腎疲労(最も重いレベル)
  • 腸内カンジダ・リーキーガット症候群(そういえば人間ドックの胃カメラの結果、食道カンジダと言われていた…)
  • 遅発性フードアレルギー(私の場合、小麦、乳製品、砂糖、卵、大豆製品が×)
  • 重金属の蓄積
  • 硫黄不耐性(食品に含まれる硫黄成分が原因で、さまざまな症状が起きる)

ダウンしたのは2016年8月ですが、症状によっては7年も前から自覚しているものもあります。副腎疲労症候群は突然発症するものというよりは、長年にわたる負担の蓄積が心身を蝕むものなんですね。

肩こりや腰痛などの一見些細に見える症状も、今思えば副腎が弱ってきているサインだったのでしょうね。整骨院などにいくら通ってもよくならない肩こりや腰痛、明らかな免疫力の低下、過敏性腸症候群などの自覚症状がある場合は、悪化する前にまず病院で診てもらったうえで、並行して副腎疲労症候群の可能性も疑ってみると良いかもしれません。